植物と光、依存と自由 「小田康平 × 東恩納裕一」
この度、表参道のギャラリー void+とQusamura Tokyoにて、東恩納裕一氏とのコラボレーション展を開催いたします。 void+...[more]
植物と光、依存と自由 「小田康平 × 東恩納裕一」
この度、表参道のギャラリー void+とQusamura Tokyoにて、東恩納裕一氏とのコラボレーション展を開催いたします。
void+では「植物と光、依存と自由 Ver.1」を4月 14日(金)から、
別会場のQusamura Tokyoでは「植物と光、依存と自由 Ver.2」を4月28日(金)から開催いたします。
この展覧会は、広島を拠点に東京では代田にショップを構える叢の小田康平と、
日常の身の回りにあるものをモチーフに作品を制作する東恩納裕一氏の初のコラボレーション展です。
叢のサボテンは、無作為にカットされ続けた親木や接ぎ木されたユニークな様相のサボテンなど、
植物の背景にある個性的なストーリーに耳を傾けた小田独自の価値観をもとに発掘し、
時間の経過を経て変化する芸術作品として、また骨董品のように、アートコレクターや建築家など
多くのクリエイター達を魅了して来ました。
本展では小田のセレクトするサボテンを要素の一つとして、
今回初めて東恩納氏が挑戦した陶器作品を織り交ぜて発表します。
東恩納氏は長らくインテリア(interior=内面/室内)に着目し、
私たちのinteriorを形成するexterior の抑圧を示唆してきました。
本展で発表する東恩納の代表作である光のオブジェは、蛍光灯からLEDにアップデートした照明器具として
サボテンに光の環境を与えます。
日常生活に自然を取り入れるインテリアとして浸透している観葉植物ですが、
サボテンたちが人工的な光に依存しつつも不格好に自由を生きる姿は、
東恩納がテーマとしてきた日常に潜む「不気味なもの」(シグムント・フロイド)の概念を暗示しているようです。
<アーティストステートメント>
カット、接ぎ木などされる鉢植えのサボテンには自然の人為化が、逆に日常のありふれたテクノロジ
ー;蛍光灯、LEDにはそれがテクノロジーであることを忘れて環境となる、人為の自然化が見られます
。今回の「叢」とのコラボレーション、鉢植えされた植物とLEDのカップリングとは“自然”をめぐる2つ
の異なるベクトルの出会いとすれ違い、異種交配、短絡(ショート)の試みです。
LEDに照らし出されるサボテンたちを眺める時、ふっと、鑑賞者であるはずの私たち自身、サボテンた
ちと同じ“自然”の葛藤を生きていることに気づくのかもしれません・・・
東恩納裕一
私たちや植物にとって光はかけがえのないもの。
けれど毎日溢れるように存在する光は、その重要性を軽視されすぎている。
東恩納さんの作品と組み合わさることで、「光」というものを具現化し、その存在価値を感じることが
できる展示になると思う。
小田康平
<展覧会概要>
■タイトル:「植物と光、依存と自由Ver.1」小田康平X東恩納裕一
■会場:void+ (東京都港区南青山3-16-14-1F)
■会期:2023 年4月14日(金)―5月20日(土)12:00-18:00
■定休日:日、月、祝日
■お問合せ: info@voidplus.jp
■www.voidplus.jp
<同時開催>
■タイトル:「植物と光、依存と自由Ver.2」小田康平X東恩納裕一
■会場:Qusamura Tokyo(〒155-0033 東京都世田谷区代田4-3-12)
■会期:2023年4月28日(金)ー5月28日(日)13:00 – 18:00
■営業日:金、土、日、祝日
■お問合せ:03-6379-3308
■ www.qusamura.com
<アーティストプロフィール>
小田康平(おだこうへい/Kohei Oda)
広島生まれ。世界中を旅する暮らしをしていた20代の頃、旅先で訪れたパリで、フラ
ワーアーティストがセレクトショップの空間演出を手掛ける様子に感動。帰国後、生
花と観葉植物による空間デザインに取り組むようになる。数年がたち、画一的な花や
植物での表現に限界を感じ始めていた頃、ある世界的アートコレクターと出会い、納
品後に傷ついた植物を見て発した彼の一言、「闘う植物は美しい」に衝撃を受ける。
以来、植物選びの基準を、整った美しさから、『いい顔』をしているかどうかに変え
る。独自の視点で植物を捉え、美しさを見出した一点物の植物を扱うことを決心し
、2012年、独自の美しさを提案する植物屋「 叢 – Qusamura 」をオープンした。
東恩納裕一(ひがしおんなゆういち/Yuichi Higashionna)
東京生まれ。1990 年代より、日常のなかに潜む馴染みがありながらも疎遠な距離感を感じさせる“不気
味なモノ”(ジグムント・フロイト)をキーワードに、インテリア/interior をモチーフとした作品を制作
する。代表作として、蛍光灯/LED のシャンデリア、モチーフを17 世紀オランダの静物画Vanitas に、
技法をグラフィティに触発されたラッカースプレーによる“花の絵画”、ストライプ・モアレを援用した
オプティカルなインスタレーションなどがある。
SOLO EXHIBITION
2020-21 void+ (東京)
2020 Ota Art Archives(OAA) #2
2019 void+ (東京)
2019/2015/2014 Capsule (東京)
2017/2009 日本橋高島屋
2016/2014/2012/2010 Yumiko Chiba Associates viewing room Shinjuku(東京)
2015/2011 Marianne Boesky Gallery, Uptown/Chelsea(ニューヨーク)
2012/2010 Nadiff(東京)
2012/2008 calm & punk gallery(東京)
2010 Venice Project (ベネチア)
2009 「変成態-リアルな現代の物質性 vol.4」gallery αM(東京)
2008 Marianne Boesky Gallery, Project Space(ニューヨーク)
GROUP EXHIBITIONS / FESTIVALS
2022「世界の涯ての庭と室内」AL (東京)
2022-23「桃源郷通行許可証」埼玉県立近代美術館 (埼玉)
2019 「重なりと作用」神山靖弘との2人展 The Third Gallery Aya(大阪)
2015/2011 glasstress(ベネチア)
2015 六本木アートナイト(東京)
2013「アートがあればII ─9 人のコレクターによる個人コレクション」東京オペラシティアートギャラ
リー(東京)「Junkies’Promises」PAUL KASMIN GALLERY(ニューヨーク)
2012 Rokko Meets Art(神戸)
Daikanyama Art Street (東京)
2011/2008 「MASKED PORTRAIT I&II」Marianne Boesky Gallery(ニューヨーク)
2010 「The New Décor」Hayward Gallery (ロンドン)
2009 「インシデンタル・アフェアーズ うつろいゆく日常性の美学」サントリーミュージアム[天保山](
大阪)
「Constructivismes」アルミン・レッシュ ギャラリー(ブリュッセル)
2007 「六本木クロッシング2007 未来への脈動」森美術館(東京)
2006 「愉しき家 Enjoyable House」愛知県美術館(名古屋)