ARCHIVE for  March 2012

曲鉢にサボテン
2012.03.08 | cat. 日々

曲鉢にサボテン

曲鉢という 古くからの技法で 作られた鉢に
三角鸞鳳玉(サンカクランポウギョク) という サボテンを 植えました

赤茶色の色と質感が そっくりで 
グニュってなった 感じも そっくり

ちなみに この植物は本来の形ではなく
成長過程で何らかの ストレスがかかり 
このような 奇形のような形になってしまったもの

植物の健康状態には問題はないのですが 
農家では まず捨てられてしまうものです
しかし 合うべき鉢に植えてあげることで
形のきれいな 優等生植物よりも かえってこの劣等生のほうが
いいこともある
というか 劣等生だからいい

植物の顔をじーっと見ながら 「お前はどの場面で 活きるんだ」と
語りかけています

心が癒された瞬間
2012.03.05 | cat. 日々

心が癒された瞬間

これを作ったおじいさんは 毎日発泡酒を飲みながら
サボテンを 接木するそうです
縁側で ぽかぽか太陽の下 さきいかでも食べながら
接木するんでしょうか
想像するだけで 癒されました

かっこよすぎて 面白すぎて たくさん買っちゃいました
こんな おじいさんは 永久に日本から いなくならないように
本気で祈ります

千葉県グルグル
2012.03.04 | cat. 日々

千葉県グルグル

千葉県をまわりました
千葉県には以前には たくさんの植物の農家があったみたいですが
高齢化と不景気で 今では ずいぶんと少なくなってしまったようです

業者による盗難があとを絶たなかったために 今回訪れた農家さんでは
どこも貴重品が入っている檻やハウスにはガッチリ施錠してありました

ある農家さんのところでは 高額な植物が長いこと動かなかったためか
鍵が錆びていて 開かないというハプニング!
「こんなに 売れたのは 15年ぶりだぁ」 と笑ってました

この日の一番の収穫は 60年ものの古木
戦後間もない頃 とある高名なお坊さんが 実生して(種を撒いて) 育てたものの欠片です
欠片と言えど 60cmもある大きな植物です
そのお坊さんはお亡くなりになり 農家さんが譲り受けたものです
なんと 譲り受けてからこの日まで20年間 コンクリートの上に転がしっぱなし・・・
極端に土が少ない環境(元々掘り起こした時についていたわずかな土のみ)で
うねるようにもがきながら 育った跡が随所に見られるモンスターでした

ちなみにそこの農家さんでいただいた納品書は 
ダンボールの切れ端と油性マジックで作成されました

一期一会
2012.03.02 | cat. 日々

一期一会

三重県で探し当てた個体です

叢で扱う植物は 唯一無二で 独特な表情のある 植物がほとんどで
販売はするけれども 一期一会なことが常です
毎日がお別れです
手を離れていくことが うれしくもあり 悲しくもあります

画像の植物も もしかしたら二度とお目にかかれないかもしれない
貴重品です

この個体は仕入れた翌日に 手元を離れていくという 短い間の叢生活でしたが
きっと大事に育ててもらえると思います

画像はアップで全体像はわかりませんが 誰もが驚く
不思議な形をしています

ご覧になりたい方は HPにてしばしお待ちください

一歩踏み出せば
2012.03.01 | cat. 日々

一歩踏み出せば

とあるサボテンの農家さんで撮った写真です

画像は 金鯱(キンシャチ)という最も大きくなる種類の玉サボテンのものです
元々はトレーに 小粒の金鯱が入れてあり
それを数年放置した状態のものです

見てもらうとお分かりのように 大きいサボテンと小さいサボテンがあるのがわかると思います
どうして同じ大きさだったものが 同じ時間をかけて 違う大きさになってしまったか・・・

あるサボテンは 鉢を破り地中へと根を出していき
あるサボテンは鉢の中で根を回している株なんです

大地へと到達した根は しっかりと根を張り 大きく育ち
根詰まりした株は 栄養不足で 色もよくなく 大きくなれずにいます

勇気を出して 恐れず一歩前に進めば 大きくなれる・・・
そんな ことが伝わってきそうな 絵でした

哲学的な サボテンでした

接ぐという昭和的感覚
2012.03.01 | cat. 日々

接ぐという昭和的感覚

ただいま静岡県です
とある農家さんから連絡が入り 急遽向かっているところです

こだわりの植木が見つかったそうです
現物をしっかり確認して それから納品してもらいます

昨日は 三重県を満喫しました
午前中は 兼ねてから欲しかった 「赤い宝石」を手に入れることができ その他にも
作り込まれた大株の芸術品や 不思議なアフリカの花などをゲットしました
後日紹介できると思いますが ものすごいものすごいものすごいものすごい 綺麗です

午後は午後で 大事な打ち合わせがあり 順調に進むことに決定しました
梅雨明けくらいには 大きなイベントと共に 公開できると思います
こちらも乞うご期待!

画像は 先日行った農家さんで仕入れた植物です
主にサボテン類ですが 接ぎ木という手法で栽培されています
接ぎ木というのは 2種類の植物を組み合わせます
昔は形状が面白いということで流行りましたが 
今では 世間ではそれを面白いという見方をせず
どちらかというと 接ぎ木のデメリットを重く考え
マイナスで考えるのが主流です

こちらの農家さんは 未だに接ぎ木の面白い部分を活かし ヘンテコリンな接ぎ木を
作り続けています
昭和の遺物です
僕はこの感覚が大好きで 共感しまくりでした
今では接ぎ木は 事務的な意味でしかされることがありません
チャメっ気で接ぎ木を考える農家さんは 僕の知る限りでは
ここのおじさんだけです
僕にとって貴重な存在です