はや5ヶ月
地球に植えたサボテン達は
波を打つように地中に根を張り
日ごとに大きくなっていく
鉢植えで育てるサボテンよりも
圧倒的に太く早くたくましくなっていく
今日 春に畑に植えた高性の竜神木綴化の枝を落とした
初めて畑から得た 賜り物
発根までもうしばらくかかるが
秋には そこそこの収穫がありそうで
これまで草抜きや 植え込みを高温のハウスで汗水たらして
やってきたのが報われた気がする
しかし 農業というのは 重労働である
この種のサボテンは こう切るとこう育つ
こう接ぐとこう大きくなる
少しずつ植物の性質というのが見えてくる
しかしごく稀に その想像とは全く異なる
生長を遂げている個体に出くわすことがある
それらの多くは 愛好家さんの失敗作になってしまった
ものであることが多く
失敗作なだけにお目にかかれることは極めて数少ない
つまり失敗作はすぐ剪定されたり破棄されたりしてしまうからだ
多種多様な環境で育っている植物だからこそ
様々なストレスの元 その場に適したかたちに育つ
左のサボテンも初めて見たときは驚いた
僕の中の般若というサボテンの想像の外にいる個体だったから
頭をつぶされ子株が出ることは理解できるが
この個体のように角のようになるった個体を見たのは初めて
このような自分に発見を与えてくれる個体に
会えた時 また感性が豊かになった気がする
陶芸家さんのつくった鉢に
植物を合わせてみる
作家それぞれのこだわりが大いに入った
作品としての鉢
鉢と上物の植物が けんかすること無く
それでいてお互いを主張させる植え方は
いつもの植え方とは 目指すところがまるで違う
植物を見せるのではなく
鉢を見せるでもなく
一つの作品として 鉢と植物をリスペクトする植え方
今回は 陶芸家 寒川義雄 氏
まるで土器のような ぽろっと割れてしまいそうな
柔らかさを持つ あたたかみのある鉢
墨汁や炭の黒で出来上がった 素朴で懐かしい感じ
そこには 柔らかさと渋さを持った コピアポア 疣仙人という
サボテンを持ってきた
この個体はシルエットのかなり崩れたかなりユニークな個体
植え込む側としては
全体の雰囲気を全て任されるわけだから
特に気合いが入る
この緊張感も 楽しみのひとつ