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2016.12.11 | cat. 展覧会

インスタレーションについて

 

植物を並べる時に注意していることがある

それは 人の作為が表に出ないようにすること

 

一つ一つ植物を順番に配置していくと 

どうしても自分の思惑がからんでくる

注目されるか?かっこいいか?高く見えるか?・・・

 

かたや植物はどうかと言うと 

すべてが必然性で構成されている

その必然性とは 生きるため のもの

こっちに葉を出したら おしゃれ なんて 植物は思わない

生きるために光が来る方向へ 

それを出来る限り受け止めるために葉を出す

 

見てくれや他人などは全く気にしない

ただただ生きるための造形

ここに人の作為が入ってくると その植物らしさ

植物の生き様が 一気に消えてしまう

 

自然の中には植物が生きるために作り上げてきた造形が

そこかしこにある

それらをいつも観察し

理解できない動きがあると なぜそうなったか考える

そこには必ず理由がある

 

インスタレーションをする場合

植物のいつもの動きを忘れずに

植物と会話しながら配置する

植物を手に取ったときから それをどこに置くかは

植物が教えてくれる

 

植物の動きをきちんと再現できた配置になると

人は いい と言ってくれる

それは人のDNAに 植物の動きや形が何万年もかけて

刷り込まれているからだ