8月に作業を行った 川崎のホテルON THE MARKS
多数のデザイン系ホテルを 手がけるUDSさんからのご依頼だったが
植栽に関しては 完全お任せを頂き
叢らしい植栽を 仕上げることができた
今回の植栽は 植物をアートのように
見せる特殊な植栽
鉄の額縁を植物に合わせ配置し
それぞれを生きるオブジェとして ご覧頂く仕組みだ
川崎に新しくできる 滞在型複合ホテル
ON THE MARKS
外構部の植栽を担当した
密集する植物の うっそうとした植栽イメージから
目線を変えて
植物をオブジェのように配置する
新しい考え方を 植栽に取り入れてみた
画像は 大型のサイカス レヴォオルタ綴化の植え込む場面
重量は200kgを超え 存在感は圧倒的
綴化と言っても 綴化個体のカキコ挿し木ではなく
これは本来の自然界であるべき綴化型であり
柱状の通常個体から頭頂部で綴化体に変異したもので
生長飽和により綴化したもの
この他にも 様々な個性ある植物を
美術館にあるオブジェのように配置し 額を用紙し植栽した
植栽全景は 後日ご案内予定
この種のサボテンは こう切るとこう育つ
こう接ぐとこう大きくなる
少しずつ植物の性質というのが見えてくる
しかしごく稀に その想像とは全く異なる
生長を遂げている個体に出くわすことがある
それらの多くは 愛好家さんの失敗作になってしまった
ものであることが多く
失敗作なだけにお目にかかれることは極めて数少ない
つまり失敗作はすぐ剪定されたり破棄されたりしてしまうからだ
多種多様な環境で育っている植物だからこそ
様々なストレスの元 その場に適したかたちに育つ
左のサボテンも初めて見たときは驚いた
僕の中の般若というサボテンの想像の外にいる個体だったから
頭をつぶされ子株が出ることは理解できるが
この個体のように角のようになるった個体を見たのは初めて
このような自分に発見を与えてくれる個体に
会えた時 また感性が豊かになった気がする
陶芸家さんのつくった鉢に
植物を合わせてみる
作家それぞれのこだわりが大いに入った
作品としての鉢
鉢と上物の植物が けんかすること無く
それでいてお互いを主張させる植え方は
いつもの植え方とは 目指すところがまるで違う
植物を見せるのではなく
鉢を見せるでもなく
一つの作品として 鉢と植物をリスペクトする植え方
今回は 陶芸家 寒川義雄 氏
まるで土器のような ぽろっと割れてしまいそうな
柔らかさを持つ あたたかみのある鉢
墨汁や炭の黒で出来上がった 素朴で懐かしい感じ
そこには 柔らかさと渋さを持った コピアポア 疣仙人という
サボテンを持ってきた
この個体はシルエットのかなり崩れたかなりユニークな個体
植え込む側としては
全体の雰囲気を全て任されるわけだから
特に気合いが入る
この緊張感も 楽しみのひとつ