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2015.02.09 | cat. 日々

土の話

植物屋として 植物を語ることは多いが

土を語ることは少ない

でも 植物を育てるうえで

植物と同じくらい土は大事

 

かれこれ何十年もサボテン園芸を続けられている

おじいさんたちを訪ね

たくさんの経験談を重ね合わせ

このたびある土と配合にたどり着いた

 

サボテンや多肉植物に大事な土としての要素は

水がさっと流れる水はけの良さに加え

適度な水持ち

それは相反することなので

ひとつの土で実現することは難しい

これに加え 根張りのしやすさ

健康な生長のための適当な栄養分を考え

新しい土が出来上がった

 

この春からの生長にきっとはまるはず!

http://qusamura.com/item/叢の土/

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2015.02.02 | cat. 日々

植物の粧い

植物を観賞する際に

鉢植えにこだわり 植え替えをして

観賞するという価値観が

ずいぶんと普及してきたような気がする

 

つい数年前などは ほとんど見ることのなかった

陶器鉢植えのサボテンや観葉植物は

いまでは当たり前だし

鉢にこだわり探す お客さんは飛躍的に増えた

 

鉢は植物を含めた鉢植え全体のビジュアルの

約半分を占めるわけで

存在感はかなり大きい

 

きりっとした鉢に合わせて植物を植えた後

最終的にその鉢植えをもうワンランク上のものにする

コツをひとつ紹介したい

 

土の表面を覆う

化粧土にこだわることで

見た目は数段上がる

水やりをした時に ひっくり返らないような

少し重めの土がおすすめ

 

叢では植物を引き立てるシンプルな土を全国から探し

現在は白と黒を採用している

植物がきりりと しまる

 

 

 

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2015.01.26 | cat. 日々

植物を愛でて 心地よくなる

 
植物を見ることで 心地よくなる
 
こうした願望は 植物を購入される ほとんどの方々が
お持ちではないだろうか
 
実際に そういった方々は植物を見ることで
気持ちが高ぶったり あるいは休まったり
きっと満足感が高まるに違いない
 
 
しかしここで そのうちの決して少なくない人たちは
植物を、「いつでも見える場所」に 
「置きたい場所」に置こうとする
 
 
植物は歩くことが出来ないので
その場所がどのような場所でも生きる為にもがき適応しようとする
 
サボテンや多肉植物は体力があるので
ある程度は耐えることが出来るが
確実にゆっくりと 衰えていく
 
衰弱していく植物を見ているのは
はっきり言って楽しくない
 
楽しくなる為に 置いた植物は
意に反して そうならない植物になってしまう
 
 
植物を愛でたい という気持ちがあるなら
植物にとってのできるだけ居心地の良い環境を作ってやり
そこに人が見に行く というような感じでつき合ってやってほしい
 
伸びゆく植物を眺めるのは
たとえそれが常時見えるところでなくとも
足を運ぶことだけで とても豊かになるはず
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2015.01.22 | cat. 日々

今年の仕入れ

春からの大騒動イベントに向けて

このたび東海 関東へ仕入れに向かった

 

3年ほど本格的に全国での仕入れをおこない

各地の農家さんをまわって 植物をかき集めた

年季の入っているボス級クラスのサボテン 多肉類は

ここ数年でかなり数が少なくなってきたように思う

 

昨今のただならぬ多肉サボテンブームにより

需要と供給のひずみが 出てきた感はある

 

となると今年は仕入れ先拡大が 必須過大なわけで

昨年秋からゆっくりとではあるが 各地の零細農家さんとの

交流を深め

植物探しをおこなっている

 

今回の東海 関東の仕入れでは多いに手応えがあった

ここからの仕入れでは これ迄とは一風変わったものも ごついもの

笑かすもの どしどし入荷できそうです

お楽しみに!

 

画像は 新年の植物詣で

神戸 湊川神社にある日本最古と言われているオリーブの木

学生時代は この近所に住んでたけど 全く見た事なかったなあ

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2014.12.21 | cat. 日々

最近のサボテン需要

ここのところ多肉ブーム サボテンブームという話をよく耳にする

世の中のこうした植物が売れることで

元気の無かった生産者さんたちが

力を吹き返すことが出来れば

それは植物業界にとってすごくいいこと

この勢いを衰えさせない為にも

ここからは 植物を扱う側が 知恵を絞らなければならない

 

さて 叢でも最近 サボテンの使われ方が広がっている

とりわけ多いのが ギフト仕様で

これまでよりもその数は倍増している

誕生日 新築祝い 開店祝いはもちろんのこと

なかには 結婚式用引き出物

さらにはプロポーズの贈り物まで 自分の想像以上に広がっている

 

多くの方々は 僕らが話す植物のストーリーに耳を傾け

そのストーリーをふまえながら

大事な人への贈り物をさがしてく

見てくれ + 中身が備わった ギフトはきっと

喜ばれるに違いない

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2014.12.07 | cat. 日々

最近のお客さん

 

ここのところ 広島のお店に 全国からお客さんが

やってくる

週末ともなると 県外のお客さんの方が多いくらい

 

そして 最近よく思うのが

目が肥えてきてるなぁ ということ

 

品種にこだわる方 大きさにこだわる方も

たくさんいますが

個性にこだわる方が すごく増えた感じがする

 

植物の個性にこだわるなんて 数年前にはあまり考えられなかった事

特に小型の植物では・・・

 

しかもその個性にこだわるベクトルも

ストーリー重視という表面的でない部分に偏っている

 

植物を集め 提案している我々が

あっという間に追いつかれ 追い越されてしまいそうな

雰囲気さえする

 

 

 

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2014.11.20 | cat. 日々

植物の場所と価値の関係

先日 全国のそうそうたるサボテンコレクターの

おじいさんたちとサボテンをめぐり 争ってきた

中には 外国人コレクターもおり

その争いはし烈を極めた

この方々は言わずと知れたサボテンの目利き達

 

このようなサボテンの会では

競り会が行われ

欲しいものがあると 声を出し値段を競う

 

当然ながら 僕のお目当ての獲物は

名だたるコレクターさんの趣向とは異なるものが多い

画像のサボテンもその一つ

半分が真っ黄色 もう半分は緑の ツートンのサボテン

こういった色の入り方は「ベタ斑」と呼ばれ

マニアックな方々には全くと言っていいほど人気がない

 

しかし ここまで発色が冴えると

そんなことはおかまいなく 僕は美しいと感じる

そしてここでこの画像のサボテンが美しいと思った人は多いと思う

 

 

ある場所ではガラクタ扱い

そしてある場所では 同じものがアートやオブジェのように見られる

このような不思議な光景を約3年間見てきた

どれだけそのギャップを作り出せるか?が 僕の仕事

 

同じものが 場所によって価値を変える

それは 見る者が違うだけでは変わらない

見る者の意識を変えられるかどうかにかかっている

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2014.11.04 | cat. 日々

園芸の手法

園芸とは 観賞目的の植物を育てる 仕立てることであり

字のごとく 芸術である

 

ことサボテン園芸に関しては

各地のおじいさん達が独自の手法をあみ出すことが多い

 

それは 多くの場合 文献などに残されることは無く

達人達の数々の秘伝は 何十年もかけて生まれ

やがて消えていく

 

そして今年の秋 また新たな秘伝が生まれ

その手法で 叢の植物を作ってもらった

(画像の植物)

 

たいていの手法なんて 思いついてしまえば

なんの事は無いものが多いが

それを見つけるには 長年の経験や 運や愛がなくては

たどり着くことはできない

 

その新しい発見をリアルタイムで目の当たりにできたことは

植物に関わっている者として

とてもラッキーなこと

 

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2014.10.30 | cat. 日々

鉢の意思と植物の意思

鉢の意思と 植物の意思

この二つが上手くマッチすると

「作品」としての完成度が高くなる

 

鉢の意思は陶芸家が込めるものに対して

植物の意思は植え込む人間や育てた人間ではなく

植物自身がつくってく

 

吹き込む意思と湧き出す意思

植物屋の自分にとっては

どちらの意思も融通が利かない

 

だけどその二つを組み合わせ

カチッとはまった時の快感を味わってしまうと

もうやめられない

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2014.10.27 | cat. 日々

鉢の重要性

これまで数えきれない程の植物に

鉢を合わせてきた

 

植物を愛でるときに

人は鉢も含めひとつのものとして観賞する

これは一見 当たり前のようだが

実はこれまではあまり 「そう」されてこなかった

 

プラスチックの鉢が横行し

安く 安易に植物は扱われてきた

 

けど 植物の持つ面白さ 深さ 楽しさは

きっと器の世界にも通ずるものがあり

それを共有できる居場所に植物を据えてやることで

1+1が4とか5くらいになったりする

そうなると そのパワーで植物に魅力を感じてくれる人が

数倍になる

そうなると鉢植えは 昇華していく